■ NOKO様からの頂きもの「ムウ・ラ・フラガ」 ■
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ドミニオンからの攻撃をアークエンジェルが回避できないとわかったとき。反射的に俺は飛び出していた。 ストライクの性能を過信したわけではなかったが、それでもシールドへとエネルギーを集中させれば、少しは主砲のエネルギーを分散させることも出来るかもしれない思った。勿論、無事で済むわけもない、とも思ったが。 ―――後悔は、していない。 君を、皆を守る唯一の手段。この場に俺しかいないことはわかっていた。 でも、ごめん。 頭に浮かんだのはその一言。 けれど、そんなことを言ったら君が哀しむのはわかっていたから。 君がいるはずの後ろを振り返り、生き残っていた通信回線がまだ繋がっていることを祈って、俺は言った。 「やっぱり、俺って、不可能を可能に―――」 いつか見た青い空。未来を語り、まっすぐ前を見つめる君の瞳。 君の隣で、ずっとその瞳を見つめていたいと、思っていた。そのまっすぐな瞳を、守っていきたいと。 マリュー・ラミアス。まっすぐに未来を見て、歩いていってくれ。 それだけが俺の望み。例え俺が傍にいられないとしても、それだけが俺の望みのすべてだ。 ―――そして、光がはじけた――― |